戦国 "Who am I ?"

マニア編その2


 さて、マニア編の2番手はわしじゃな。わしは知る人ぞ知る、知らぬ人は知らぬ(当たり前じゃが)マニアックな人物なので、そのつもりでのう。ではまいろうか。

 わしはいわゆる戦国武将ではないが、その卓抜した技でご同業の連中やその道に詳しい方々には広く知られておる。本名も定かではないが、通称が有名じゃな。わしは、とある海のない国の生まれでの、その国というか、隣国も含めてじゃが、この地方にはご同業の連中が多く存在したのう。わしはある書では「十一人の名人」の一人として名を歴史に留めておるぞ。
 ところで、わしは武将ではないが、隣国のさる戦国大名とは懇意にしてもろうておった。そのお方は名族で、わしとご同業の連中をたくさん配下にしておられたのじゃが、結局は後に息子殿の代で父子ともども国を追われなさってしもうてのう。わしはこのお方に頼まれて一働きしたことがあるんじゃが、これが実に見事に成功しての。早速その話を語ることとしようか。

 いつじゃったか、そのお大名の家臣がさる城に立て籠もって叛乱を起こしたことがあってのう。え、どこの城かじゃと? うーん、「家康に過ぎたるものが二つあり・・・云々」という歌をご存じかの? それとよく似た歌がもう一つあるのじゃが、その歌に詠まれている城じゃよ。で、そのお大名は軍勢を出して城を囲んだんじゃが、なかなか抵抗が強く膠着状態となっての。そこでわしに依頼が来たわけじゃ。
 わしは配下の者を五十人ばかり集め、それぞれ盲人やいざり、かったい(癩病患者)、乞食などに変装させ、かく言うわしも不具の遍路僧に化けて城へ向かったわい。そして到着の翌日早暁から三々五々城へ向かわせて侵入させたのじゃ。番所の兵卒は怪しみもせなんだぞ。みな非力非武装で五体満足には見えんからのう。で、まんまと侵入に成功し、打ち合わせた場所に集結したんじゃ。ここで変装を解いて武装し、火を放って城内を攪乱させてやってな、大手門を内から開いて包囲軍をなだれ込ませたんじゃ。脆いもんじゃったのう、あっという間に城は落ちてしもうたわい。

 おかげでわしはそのお大名にえろうお褒めをいただいての、調子に乗って歌まで残したわい。
●●●にどどと響きし雷も ▲▲▲入れば落ちにけるかな」・・・●●●には城の名が、▲▲▲にはわしの本姓が入るので伏せておくがな。おかげで面目も施した上に、たんまりと金子を頂戴できて、このときは実にいい気分じゃったぞ。わっはっは。

 なに、もう終われと。ここはマニア級じゃからヒントは出せんが、答は通称で書いて下され。とは言え、実名はわしも忘れてしもうたわい。もともと実名を名乗るほどの身分ではなかったからのう。ではまたな。


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